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20686568:副詞の使われ方について tsuru22 2023/12/20 (Wed) 17:38:45
1:"The climate here compares with that of my hometown."
2:"The climate here compares well with that of my hometown."(well あり)

3:"Our new system compares to the old one."
4:"Our new system compares favorably to the old one."(favorably あり)

"compare" を自動詞として使っている文章ですが、上下それぞれのニュアンスの違いがよくわかりません。
基本的な質問ですみませんが、ご教示ください。
よろしくお願いします。
20686571:Re: 副詞の使われ方について round 2023/12/20 (Wed) 18:03:53
1:"The climate <here> compares with that of my hometown."
2:"The climate <here> compares <well> with that of my hometown."(well あり)
これら2つの英文には、<here><well>の2つの副詞が含まれます。

副詞というのは、基本的に「位置の自由度」が高い言葉で、副詞のタイプによっては様々な位置に現れます。例えば頻度を表す副詞ですと
基本位置:I sometimes play tennis.
文頭: Sometimes, I play tennis.
文末: I play tennis sometimes.
位置が違っても「表す事実」は同じです。
ただし、情報が現れる順序が違えば若干のニュアンス差が生じます。
I <sometimes play> tennis.
では「ときどきプレーする」という動詞を作っているようなところがあり、副詞と動詞の密接さが最も強く感じられます。
<Sometimes>, I play tennis.
のように文頭に頻度の副詞が現れると
「時々そうなんだけど>テニスをするんだ」
と「今から話すことは常にではなく、時々だ」と前置きをする感じになり、この位置の副詞は「文全体を修飾」しているとみなされます。
I play tennis <sometimes>.
の順序だと
「テニスをするんだ。といっても時々なんだけどね」
という情報補足に感じられます。
ポイントは、このように「情報が現れる順序」が違うと「何がわかってから、何がわかるのか」が変わってくるという点にあります。

さて、もとの英文の比較に戻りましょう。
1:"The climate <here> compares with that of my hometown."
2:"The climate <here> compares <well> with that of my hometown."(well あり)

here は「気候>どこの気候かというと>ここで」という順序として
The climate [of this place] に近い意味であるため、この位置でないと文意自体が変わってしまいます。
well については「compareする」と述べたあと「どのように」を追加で述べるため、この位置が自然です。
つまり「ここの気候は似ている>どれくらい?>とても>何と似ている?>私の故郷と」という流れですね。
ここで、wellが動詞の前に置かれてしまうと
well compares =似ているのも妥当なことだ、十分な根拠を持って似ている
というふうに「well」が表す意味自体が違って聞こえてしまいます。また
The climated here compares /with that of my hometown/ well. のように「well」が文末でも正しいのですが、with~が長い場合など、wellと修飾する相手の動詞が離れ離れになりすぎて、意味的関係が把握しにくく感じる場合もあります。その点、compares well と、その位置で「wellをやっつけてしまう」ことで、「よく似ている」という意味を伝えきってしまい、その後、「何と似ている」のかをゆっくり述べることができるわけです。

3:"Our new system compares to the old one."
4:"Our new system compares <favorably> to the old one."(favorably あり)
5: "Our new system <favorably> compares to the old one."(私が追加した例文)

こちらの compare to...は「何かと比較する」意味であり、3は「比較してどうなのか」が書かれていないため、言葉足らずに感じます。
4は、「比較される>好ましく、好意的に(有利に)>旧システムと比べると」という情報の流れになっています。
5だと、「<favorably compares>」でまとまってしまうため、どこか「意図的に有利になるように比較する」と聞こえます。
このように「情報順序、情報の流れ」を考えますと、4が自然ですね。
20686605:Re: 副詞の使われ方について tsuru22 2023/12/20 (Wed) 21:57:39
よく理解できました。
詳細な説明ありがとうございます。